サムライソウル

燃えよ剣(上) (新潮文庫)

燃えよ剣(上) (新潮文庫)

燃えよ剣(下) (新潮文庫)

燃えよ剣(下) (新潮文庫)

この2冊を読むのに、けっこう時間がかかってしまいました。
でも、ものすごくおもしろかった!!
土方歳三が死んでしまう場面まで読み進めた時、
それ以降がどうしても読みたくなくてゆっくりページをめくってみたりしました。
そしたら文庫版の解説で同じようなことが書いてあり、
みんなそうなんだなとしみじみ思いました。


これまで読んだ歴史小説は、途中で誰が誰だかわからなくなり、
いつも半分くらいのとこで挫折してしまって、
歴史小説ってだけでまずひいてしまうようなところがあったのだけど、
これはすんなり入り込めたので、
今後も司馬遼太郎の本なら読みたいという気分になってます。
読みながら、大河ドラマ新選組!の面々が浮かんできたので、
元々イメージをつかみやすかったのもあるけど、
そうじゃなくても挫折はしなかったはず!
ひとつひとつのエピソードからとてもおもしろかったです。
結局ドラマは数回見逃したせいで、途中から観るのをやめてしまったので、
今となっては、意地でも観ておけばよかったと思っています。
お正月にやってた総集編&特別編を録画したDVDもどこにあるかわかんないし。
改めてレンタルしてでも観ると決めました。


もう6、7年前になるかと思うのだけど、
北海道旅行で五稜郭へ行ったことがありました。
ああ、ここがかの有名な戊辰戦争の・・と思ったりはした気がするけど、
自分がそこで何を感じたかまるで思い出せません。
なぜだったか、土方歳三の本(伝記だったのかな?)を購入した気がしますが、
その本を読んだかどうかも、その本がどこに行ったかも思い出せません。
(読まないまま引っ越し時に売ったという線が濃厚)
それがもったいなかったなと今さら思いました。
この本読んだら、土方を好きにならずにはいられないですもん・・。
他の隊士が進んだ道も理解できるけど、
やはり信念を貫いた人の生き様はかっこいいです。
これは、中学生くらいで読みたかった本です。
中学生の時に読んでたら、近藤勇は嫌いだったかもしれません。


土方歳三というか、新選組の話って、
私が好んで読むギャング小説と根本的には同じなんだな、
というのが、この本を読んで感じたことです。
武器や目的は違うけど、感情や熱気は同じ。
信念を曲げることや、曲げないこと、人を蔑むことや、想うこと、
そういう矛盾の全部が、愛しいと思います。
いつの時代も男の人は、決して女が入り込めない場所を持っていて、
悔しいやら羨ましいやらです。
マミちゃんの歌によると、
男の子と違う女の子は、好きと嫌いだけで普通がないからね!
でもそれは真理かもしれません。
感情と喜怒哀楽の表現が直結していることが多いし、
そもそも女の方が即物的
だから私は女性作家の本が苦手なのかもしれません。
同族嫌悪?かも。
でも私自信は矛盾だらけなんですけど。