名前の話

普段、私は「アルバイトの子」という気安さからか、
同じ編集部にいる人たちには名前で呼ばれているのですが、
しょっちゅう顔を合わせる訳ではない営業部の人なんかからは、
普通に名字で呼ばれていました。
しかし、どうも私の話を社員さん同士でする時など、
いやに親しげに名前で呼ばれているらしいということが発覚し、
それはそれでおもしろいなあと思っていたのです。
そしたら先日、ついに名前で呼ばれました!
しかも名前で呼んだ後に「あ、つい出ちゃった」的な間があって、
私はそれに気付かないふりをして、結局相手も何もない顔で話を続けたのですが、
その知らないふりをしあうのが笑えました。


たかが名前なんだけど、されど名前です。
昔親しかった人で、機嫌で呼び名を変える人がいて、
普段は「ミーちゃん」と親しげに呼ぶ癖に、
ケンカをしたりすると「ミサトさん」になったりして、
それが思いのほかカチンとくるので余計にこじれたりしていました。
ありがちなことなんだけど、急によそよそしく呼ばれたりすると嫌なものです。
私は、自分の名前以外の名前で呼ばれることに抵抗があって、
ハンドルネームとかペンネームとかそういった匿名性のある世界でも、
自分の名前の「ミサト」が入っていないと気持ちが悪かったりします。
ただ、普段はどう呼ばれるかなんてさして意識もしないでいて、
ふいに名前で呼ばれた時なんかは、素直に嬉しく思ったりします。
私は人見知りするうえ、なかなか心を開かないので、
人と打ち解けるまでいつも異常に時間がかかって、
今回も名前を呼んでもらえるまでに3年かかりました!という話。それだけ。